会長・副会長挨拶

ご挨拶

第9回日本NP学会学術集会
会長 樋口 秋緒 診療看護師(NP)
社会医療法人 北晨会恵み野訪問看護ステーション「はあと」所長

平素より診療看護師(NP)の活動に格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

本学会は、診療看護師(NP)の実践・教育・研究活動を通して、人々の生活と健康に寄与すること目的に2015 年に設立しており、学術集会は、この度第9回を迎えることが出来ました。
 第9回学術集会のメインテーマは“Healthcare Crisis”~セーフティネットとしての高度実践看護~といたしました。また、初の北海道開催です。会員のみならず、社会に対しても、学会としての力強いメッセージを発する機会にいたしたいと考えております。 皆様、Healthcare Crisisと聞いて、どのような想像をされますか?どのようなイメージを持たれますか?
 ここ数年の私たちの身近を襲ったCOVID‐19、また、自然界の猛威。ここ北海道においては、豪雪地帯で生まれ育った私でさえも初めて体験した2021年度の大雪に、命の危険を感じることすらありました。そして、こういった有事の渦中では受けられるはずの医療に繋がらない、繋げられないといった事態を目の当たりにし、無力感を覚えることもありました。
 今、災害に限らず、社会全体に対して安全・安心を提供するための、時代に合った強固なセーフティネットが求められています。医療過疎地でも社会的マイノリティな方々に対しても、必要な時、必要な場所で分け隔てなく、安全な医療、ケアが受けられ、安心して養生活が送れるよう保証すること。そして、チーム医療の一員として地域のヘルスケアに貢献すること。そのようなことが今まさに診療看護師(NP)に求められており、日々の活動において、何ができるのかを考え実践していく必要があるのではないかと考えます。 この学術集会では、Healthcare の危機に対し、セーフティネットを意識した診療看護師(NP)活動の在り方を探求し、人々の健康促進と QOL 向上に貢献する、我々の活動の実際と課題を社会に示す場になることを期待しております。
 そして、第 9 回は現地開催とし、安心して参加できる環境を提供するとともに、同じ志を持つ人々が学術的な交流を通じて情報交換を行い、刺激し合い、励まし合い、明日への活力を得る場の提供に努めたいと思っています。
 多くの方にお越しいただきたく、札幌駅直結の開催場所を準備いたしました。満足していただける学術集会になるように最善を尽くしてまいります。何卒、ご理解ご支援の程をお願い申し上げます。

第9回日本NP学会学術集会
副会長(プログラム担当) 今井 崇 診療看護師(NP)
医療法人徳洲会 札幌東徳洲会病院 入退院支援センター 副センター長

日頃より診療看護師(NP)としての役割を模索し活動している皆様、また、それらを支えてくださる関係者の皆様の活動に心より敬意と感謝の意を表します。

第9回学術集会では、“Healthcare Crisis”~セーフティネットとしての高度実践看護~をテーマとして、日ごろから地域包括ケアの中で実践されている皆様が自らの活動を見つめなおし、新たな課題を見つけられるようなプログラムを企画してまいります。
また、一般演題発表では研究活動の成果はもちろんのこと、「人々の健康促進とQOL向上に貢献する診療看護師(NP)」が行う活動の実際と今後の展望を、広く社会に示せるような内容もお待ちしております。本学術集会では、より身近で活発な議論ができるよう数年ぶりとなるポスターセッションも行います。
診療看護師(NP)をはじめとして、診療看護師(NP)に関わる多くの方にご参加いただき、それぞれが高め合えるような学術集会になることを期待しております。

新型コロナウイルスパンデミックという状況下で学術集会を開催するにはさまざまな制約がありますが、皆様には是非会場に来ていただき同じ志を持つ仲間とのふれあいを通じて学術集会を楽しんでいただければと存じます。(また、学術集会終了後はなかなか来る機会の少ない北海道の地で観光等も楽しんでいただければと存じます。)
会場で多くの皆さまとお会いできることを心待ちにしております。

Healthcare crisis ―高度実践看護師として社会問題と向き合うー
             第9回日本NP学会学術集会 副会長 石角鈴華
北海道医療大学 看護福祉学部

この度、第9回学術集会の事務局長を務めさせて頂くことになりました石角鈴華と申します。私自身が北海道医療大学大学院修士のNP養成課程を修了したのは2013年。10年たった今、全国の診療看護師(NP)は全国で600人を超え、応援して下さる方々もずいぶん増えました。このタイミングで、日本NP学会学術集会の企画・運営に携わることができ、大変幸せなことだと感謝の思いでおります。
この10年を振り返りますと、ナース・プラクティショナーを目指す私たちの道のりも、新たなフェーズを向かえているように感じます。近年の自然災害、COVID-19パンデミック、戦争など、Healthcareを揺るがす脅威に、我が国の医療は大きな影響を受け、社会全体の問題も浮き彫りになりました。これらの問題に向き合い、高度実践看護師としての自律性と行動力を駆使して人々の健康に貢献することこそが、私たちの存在意義であり、活路となるはずです。
Healthcare crisis~セーフティネットとしての高度実践看護師~、この壮大なテーマを学術集会として取り上げることは、学術集会運営委員会としては大きな挑戦でありました。ですが、今こそが、その時。全国のNPメンバーシップ、企業、自治体、地域住民の皆様の力を借りながら、北海道の地で有意義でエネルギッシュな学術集会を実現したいと思います。北海道ならではのホスピタリティを存分に楽しんでいただきたく、あれこれと楽しい企画も準備しております。どうぞ奮って現地でのご参加をお願い申し上げます。運営委員会一同、心から皆様をお待ちしています。

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